リハビリ新聞

知恵の和新聞(リハビリ)

2023年 (令和5年) 11月  第49号季刊発行

皆様、こんにちは。暑い夏が過ぎ去り、過ごしやすい季節となりました。紅葉もきれいな時期ですので、どこかに出かけたくなりますね。ただし、この時期は一日の中での温度差が激しい日も見られますので、服装選びに気を付けて、体調を崩さないように過ごしていきたいですね。朝は少し肌寒く感じる日でも、日中は暖かく過ごせる日もあります。また、日が沈むとともに寒さを感じることも増えてきていますよね。このようなときは、上着などを用い、気温によって脱ぎ着のできる服装で過ごしましょう。
また、この時期は本格的な冬に向けて、インフルエンザの予防接種を受ける、という方もいらっしゃると思います。インフルエンザの感染は、通常、年明け頃からピークを迎えることが多くみられますので、今のうちから感染予防の準備をしておくとよいですね。
インフルエンザなどの感染症以外にも、この時期に気を付けていただきたいことがあります。それは、『ヒートショック』です。よくご存じの方もいらっしゃるかと思いますし、何となく名前だけは聞いたことあるなあ、という方もいらっしゃると思います。

ヒートショックとは?

それでは、ヒートショックとは何でしょう?一言でいうと『急激な温度変化で身体がダメージを受けること』を指します。
温度変化によって血圧が急激に変動しその結果、心臓や血管の疾患が起こります。これが、『ヒートショック』と呼ばれるものです。では、どのようなことが原因となり血圧の変動が起こり、具体的にはどのような症状がみられるのでしょうか?
この時期に最も血圧の変動によるヒートショックが発生しやすい場所は・・・浴室です!
では、なぜ浴室での発生が多く見られるのでしょうか?
入浴の際には、冬場であれば暖かい部屋(リビングなど)から寒い浴室へ移動し、お風呂に浸かりますよね。実は、この暖かい部屋から寒い場所への移動で、血圧の変動が起こるのです。

1. リビングなどの暖かい部屋で、血圧は安定している。
2.寒い脱衣所で血圧上昇
3.寒い浴室でさらに血圧上昇
4.温かい浴槽で血圧が急下降

このように、温度差によって急激な血圧の変動が起こります。その結果心臓や血管の疾患へとつながります。ヒートショックの具体的な症状は、めまいや吐き気、頭痛、動悸などがあげられます。しかし、脳卒中や心筋梗塞などを、引き起こすこともあり、注意が必要です。

予防と対策

ヒートショックを予防するためにはどうすればよいのでしょうか?

入浴前のポイント

・脱衣所に小型の暖房器具を設置。素足で触れる床にマットを敷くのも効果的です。
・浴槽のふたを開ける、浴室の床にシャワーをかけ、浴室を温める。
・脱水状態ではヒートショックになりやすいとされているため、入浴前に水分を取る。
入浴時のポイント

・手足の指先など、体の末端部分からかけ湯をする。
・熱いお湯、長湯は避け、設定温度は41度程度にし、10分以内の入浴にとどめましょう!

ヒートショックに特に注意が必要なのは、高齢者です。血圧を正常に保つための機能が低下するためです。また、普段から血圧が高めの方や、眩暈を起こしやすい方など年齢に関係なく注意が必要な方もいます。
入浴前に家族に一声かけ、注意してもらうこともポイントになります。
寒い時期は熱いお風呂、長湯を習慣にされている方もおられると思いますが、注意して入浴を楽しみましょうね。

知恵の和苑玄関にて知恵の和新聞(リハビリ新聞)は請求書と同送しております。
ぜひご覧ください。

PAGE TOP