骨粗しょう症は、骨密度が低下し骨折のリスクが高まる疾患です。予防には、適切な栄養摂取と運動習慣が重要です。
1. 骨の健康を支える栄養素
① カルシウム
骨の主成分であり、不足すると骨密度が低下します。牛乳・チーズ・ヨーグルトなどの乳製品、小魚、大豆製品(豆腐・納豆)などから摂取できます。
② ビタミンD
カルシウムの吸収を助けるため、適切な摂取が不可欠です。魚(サケ・サバ・イワシ)、きのこ類に多く含まれ、日光を浴びることで体内合成も促されます。
③ ビタミンK
骨の形成を助ける栄養素で、納豆やほうれん草、ブロッコリーなどの緑黄色野菜に多く含まれます。
④ タンパク質
骨のコラーゲン基質を構成するため、肉・魚・卵・大豆などから適量を摂ることが推奨されます。
2. 骨密度を高める運動
① 負荷のかかる運動(骨への刺激)
ウォーキング、ジョギング、ジャンプ運動など、重力の影響を受ける運動が骨の強化に効果的です(高齢者の場合は転倒に注意)。
② 筋力トレーニング
スクワットや階段の昇降運動など、筋肉を鍛えることで骨に適度な負荷をかけ、骨密度を維持します(Daly et al., 2020)。
③ バランス運動
片足立ちやヨガは、転倒予防に有効であり、骨折リスクを低減します(Sherrington et al., 2017)。
3. 生活習慣の見直し
過剰なアルコール摂取や喫煙は骨密度を低下させるため控えましょう。また、適度な日光浴でビタミンDの生成を促すことも大切です。
まとめ
骨粗しょう症の予防には、カルシウム・ビタミンD・ビタミンK・タンパク質をバランスよく摂取し、適度な運動を継続することが重要です。特に、負荷をかける運動と筋力トレーニングを取り入れ、健康的な生活習慣を心がけることで、骨の健康を守ることができます。
参考文献
Daly, R. M., et al. (2020). “Exercise for the prevention of osteoporosis in postmenopausal women: An evidence-based guide.” Osteoporosis International, 31(4), 703-716.
Sherrington, C., et al. (2017). “Exercise to prevent falls in older adults: An updated systematic review and meta-analysis.” British Journal of Sports Medicine, 51(24), 1750-1758.
*************************************************************辻野病院の概要はこちらです ☞ https://jinyuukai.or.jp/tsujino/about/
*辻野病院はゆうクリニック、寺川クリニック、清水クリニックや地域のクリニックと連携して透析患者様の入院受入れを行っています。
ゆうクリニック:https://jinyuukai.or.jp/yuu/
寺川クリニック:https://jinyuukai.or.jp/terakawa/
清水クリニック:https://jinyuukai.or.jp/shimizu/