腎臓は血液をきれいにするだけでなく、体に必要な赤血球を作る手助けもしています。赤血球は酸素を運ぶ大切な役割を持っており、腎臓はその量を調整する役割を果たしています。主なポイントは以下の3つです。
①エリスロポエチン(EPO)の分泌
②酸素供給の調整
③血液の恒常性維持
① エリスロポエチン(EPO)の分泌
腎臓は「エリスロポエチン(EPO)」というホルモンを分泌します。これは骨の中にある「骨髄」に働きかけて赤血球を作るよう指令を出すホルモンです。たとえば、体が酸素不足になったとき、腎臓は「もっと赤血球を増やして酸素を運ばなければ」と判断し、EPOをたくさん分泌します。その結果、骨髄が赤血球を作り出し、体全体に酸素が行き渡るようになります。
② 酸素供給の調整
赤血球は体中の細胞に酸素を届ける役割を持っていますが、もし赤血球が不足すると、体は十分な酸素を受け取れなくなります。腎臓は血液中の酸素の量を常にチェックしており、酸素が少ないと感じたときにEPOを分泌します。これにより、赤血球の数が増え、酸素が再び体全体に行き渡るようになります。たとえば、高地に行くと空気が薄くなりますが、このとき腎臓がEPOを増やして赤血球を増やし、酸素不足を補います。
③ 血液の恒常性維持
体の中では常に古い赤血球が壊れ、新しい赤血球が作られています。腎臓はこのバランスを保つことで、血液が正常に働くよう調整しています。もし腎臓の働きが弱くなると、EPOの分泌が減り、赤血球が十分に作られなくなります。これが「腎性貧血」と呼ばれる状態で、疲れやすさや息切れを感じる原因になります。そのため、腎臓が正常に働くことは、健康を維持するためにとても大切なのです。
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