☆帯状疱疹ワクチン（シングリックス）をご希望される方へ☆

＊当院は完全予約制で接種を行い、接種費用は１回22000円（税込24200円）です。

＊2ヶ月間隔で合計2回の接種が必要です。

＊ご希望の方は中村医師とご相談ください。

・帯状疱疹とは体の片側の一部にピリピリとした痛みが現れ、その部分に水ぶくれを伴う赤い発疹が出現する病気です。一度、水痘（水ぼうそう）にかかると治癒した後もそのウイルスが体の神経の中に潜んでいて、免疫力が落ちた時に再び発症します。日本人成人の90%以上が帯状疱疹になる可能性があり、80 歳までに 3 人に 1 人が発症すると言われ、特に50 歳代から発症しやすくなります。

・帯状疱疹が頭や顔面に出ると目や耳の神経が障害され、めまい・耳鳴りなどの合併症がおこり、重症化すると視力低下や顔面神経痛など重い後遺症が残ることがあります。また帯状疱疹が治った後も長期に痛みが残る症状は帯状疱疹後神経痛（PHN）と言われ、50 歳以上で帯状疱疹になった場合、約 2 割がこの PHN になると言われています。

・帯状疱疹を予防するワクチンは 現在2 種類あり、以前から水ぼうそうの予防にも使われていた「水痘ワクチン」と2020 年 1 月に発売された新しいワクチン「シングリックス」があります。当院ではシングリックスの接種が可能です。シングリックスは、水痘にかかったことのある方の帯状疱疹予防として高い効果が認められており、50 歳以上の方が接種可能です。

・シングリックスは 2 ヶ月間隔で筋肉内に 2 回接種します。もし2 回目の接種が 2 ヶ月を超えた場合は必ず6 ヶ月後までに接種する必要があります。

・シングリックスの帯状疱疹に対する予防効果は、50 歳以上の方で約 97％、70 歳以上の方で約90%と報告されており、従来の水痘ワクチンよりも有効性が高いと考えられます。また水痘ワクチンは生ワクチンのため、他のワクチンを接種する場合は27 日以上の間隔をあける必要がありますが、シングリックスは不活化ワクチンのため6 日以上あければ他のワクチンを接種することができ、免疫抑制をきたす治療を受けている方などでも接種が可能です。

・シングリックスを注射すると、多くの方に注射部位の痛みや腫れがあらわれますが、副反応の多くは3 日以内に治まります。

辻野病院　病院長　中村貴成